リケジョからの質問
獣医学を学ぶことについて
Jemin
質問日:
2023.08.13
獣医学の学べる大学のオープンキャンパスに行ってきて、大学の学びの中でマウスや牛、シカ、犬、猫などの死や安楽死が生徒の前で行われるわけではないけれど、影で行われるということを聞きました。
解剖学や研究の中で多くの動物の命を扱うことはわかっていたつもりで、動物を助けるために学ぶことが必要であり仕方のないことだとわかっていても、罪のない動物の命が奪われるという事実に耐えられるのかすごく不安になりました。
獣医になることが夢ではなく、動物をどんな形でもいいので助けることができる人になりたいと思っているのですが、
動物を助ける仕事に就こうと思ったら大学の学科は獣医学科しかないのでしょうか。他に別の学科があれば教えていただきたいです。またそのような動物の死をどのように受け止めればいいのでしょうか。大学を決める参考にさせていただきたいです。よろしくお願いいたします。
解剖学や研究の中で多くの動物の命を扱うことはわかっていたつもりで、動物を助けるために学ぶことが必要であり仕方のないことだとわかっていても、罪のない動物の命が奪われるという事実に耐えられるのかすごく不安になりました。
獣医になることが夢ではなく、動物をどんな形でもいいので助けることができる人になりたいと思っているのですが、
動物を助ける仕事に就こうと思ったら大学の学科は獣医学科しかないのでしょうか。他に別の学科があれば教えていただきたいです。またそのような動物の死をどのように受け止めればいいのでしょうか。大学を決める参考にさせていただきたいです。よろしくお願いいたします。
シェアする
先輩リケジョからの回答1 回答
muko
回答日:
2023.08.15
Jeminさん
こんにちは! mukoと申します。
私は獣医ではありませんが、お知り合いの獣医師のI先生が、答えて下さいました。
ーーーー
獣医学部を卒業して、30年以上が経っています。
その頃に比べる、動物愛護の意識が高まり、動物の安楽死などがずいぶん減っています。直接、動物を使わず、模型などを使って実習をしています。
大学で、それほど罪のない動物の命を奪うことはないと思います。
その一方で、社会に出て働くと安楽死の場面に出くわすことが多くあります。たとえば、公務員で働くと畜肉検査というのも獣医師の仕事です。現在、スーパーなどには、いろいろな食品が販売されていますが、その中でも牛肉や豚肉などの食肉は、他の多くの食品とは異なった特別な検査制度が設けられています。病気を見つける検査を「と畜検査」といい、「と畜検査」は、都道府県等(保健所設置市を含む。)の職員であり、かつ獣医師の資格を持った「と畜検査員」が行います。そういう現場で働かないといけません。他には、企業の研究所などで働いても、実験動物を扱うので安楽死をする機会もあります。
それなら、小動物臨床なら、大丈夫だと思うかもしれませんが、がんの子、高齢の子などに飼い主に安楽死を依頼されることもあります。獣医師の目から見て、大切にケアをしてもらっても飼い主の中には、それに従わない人もいます。
つまり大学で、それほど安楽死に立ち会わなくても社会に出て働くと、人間の勝手で動物の命を奪う場面があるわけです。
実際に獣学生になっても、動物の命を扱う実習に耐えきれずやめる人もいます。
動物の命を助けたいのなら、動物愛護活動をすることもひとつの方法です。獣医師になれなくても動物の命を救うことはできます。参考になさってください。
ーーーー
先生のお答えを見ると、なかなか深い問題なんだなと思いますね。
ただ、チャレンジしてどうしても無理ならその時に諦めて別の道を選ぶこともできます。やってみないとわからないこともあると思います。
また、悩んだら、Jeminさんのように、色々な人の話を聞いていくというのもいいと思いますよ。
頑張ってください。
こんにちは! mukoと申します。
私は獣医ではありませんが、お知り合いの獣医師のI先生が、答えて下さいました。
ーーーー
獣医学部を卒業して、30年以上が経っています。
その頃に比べる、動物愛護の意識が高まり、動物の安楽死などがずいぶん減っています。直接、動物を使わず、模型などを使って実習をしています。
大学で、それほど罪のない動物の命を奪うことはないと思います。
その一方で、社会に出て働くと安楽死の場面に出くわすことが多くあります。たとえば、公務員で働くと畜肉検査というのも獣医師の仕事です。現在、スーパーなどには、いろいろな食品が販売されていますが、その中でも牛肉や豚肉などの食肉は、他の多くの食品とは異なった特別な検査制度が設けられています。病気を見つける検査を「と畜検査」といい、「と畜検査」は、都道府県等(保健所設置市を含む。)の職員であり、かつ獣医師の資格を持った「と畜検査員」が行います。そういう現場で働かないといけません。他には、企業の研究所などで働いても、実験動物を扱うので安楽死をする機会もあります。
それなら、小動物臨床なら、大丈夫だと思うかもしれませんが、がんの子、高齢の子などに飼い主に安楽死を依頼されることもあります。獣医師の目から見て、大切にケアをしてもらっても飼い主の中には、それに従わない人もいます。
つまり大学で、それほど安楽死に立ち会わなくても社会に出て働くと、人間の勝手で動物の命を奪う場面があるわけです。
実際に獣学生になっても、動物の命を扱う実習に耐えきれずやめる人もいます。
動物の命を助けたいのなら、動物愛護活動をすることもひとつの方法です。獣医師になれなくても動物の命を救うことはできます。参考になさってください。
ーーーー
先生のお答えを見ると、なかなか深い問題なんだなと思いますね。
ただ、チャレンジしてどうしても無理ならその時に諦めて別の道を選ぶこともできます。やってみないとわからないこともあると思います。
また、悩んだら、Jeminさんのように、色々な人の話を聞いていくというのもいいと思いますよ。
頑張ってください。
関連Q&A
新着記事
世界最先端の半導体工場で働くリケジョを五十嵐美樹が直撃! Micronで女性が活躍できる理由とは?【PR】
2022.02.24
「女性に外科医は難しい」なんてことはない! 現役で活躍する「母で外科医」の話が聞ける女子学生支援イベントレポート! 手術支援ロボhinotori体験も
2024.08.28
夏休み後半・一挙公開!自由研究にオススメ!平均15分で終わるおもしろ科学実験5選【小〜中学生向け】
2023.08.22
理系就活Q&A「面接の上手さとはどういうことをいうのでしょうか?」
2023.08.19
常識破りの画期的発見を続ける材料科学者、細野秀雄教授が語る「1テーマ10年」の真意とは?
2023.08.05
理系就活Q&A「エントリーシートの書き方が分かりません。志望動機や自己PRをどう書けばいいでしょうか?」
2023.07.07