Q：構造物の安全性を実験して確かめる研究をしています
橋やトンネルなど、
新しくつくられる構造物が安全に使えるかどうかの研究をしています。
実物大の試験体をつくり、
100トン程度の力をかけてどのように壊れるかを確認します。
最近は土の中を掘りながら進んでいき、
同時にまわりをコンクリートの壁で固めていく
シールドトンネルの構造実験をしました。
「薄く、安く、早く」つくれる合理的な形状のトンネルが
実際に安全に使えるかの構造実験です。
Q：実験規模が大きく、３ヶ月を要する事も。
実験をするための準備期間も大切です。
成果が出るような環境づくり、CADを使った実験構造物の設計図作成、
作業員との打ち合わせなど多岐にわたります。
入社3年目になりますが、予算管理を任されたり、
10名以上の作業員をまとめたりしなければなりません。
規模が大きい実験だと3ヵ月かかるものもあるので、
チームワークも大切です。
その分、実験が終わったときの達成感は大きいです。
Q：社会では大学で学んだ基礎知識に加えて応用力が必要です。
物心ついたときから橋を見るのが好きだったので、
大学は土木工学に進みました。
目の前で形になっていくのが土木の魅力で、
自分も将来橋をつくってみたいと思っていました。
大学時代はコンクリートの研究を選び、
実際の構造物を壊さずに安全性を確認する
非破壊検査の新たな手法を考えていました。
最近、その研究が実用化されて弊社で採用されました。
自分の研究が現場で採用されるのはうれしいことでした。
コンクリートは奥深い世界。
生き物のように呼吸をしているイメージがあって、
場所やつくる人によって性質が
違ってくるところがおもしろいです。
大学時代の研究は現在の仕事と重なる部分も多いのですが、
社会に出ると大学の基礎的な知識に加えて応用力が必要になってきます。
いまでも勉強の日々です。
将来は学んだ知識を活かし、現場監督としても働いてみたいです。
（文＝十倉和美 写真＝神谷美寛）
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