利用者が知りたいポイントを魅力的にまとめるのが大切

ブッキング・ドットコムはオランダのアムステルダムに本社を置く、世界最大規模の宿泊予約サイトです。掲載宿泊施設数は約150万軒におよび、国内だけでも約1万8500軒。この数字は日々、増え続けています。また、サイト内の言語は最大43ヵ国に対応し、私はその中で、英語版の日本の各宿泊施設の紹介文作成と、その編集を担当しています。言語は異なっても、記事の内容はすべて同じ。そのため、常にサイト利用者の視点に立ち、世界中の誰が読んでもわかりやすい表現にしていくことが重要になります。

こうした宿泊予約サイトは、掲載されている施設が直接自分たちで文章を書き込むことが多いのですが、ブッキング・ドットコムでは必ず施設側と一緒に内容を考えていきます。そこで大事になってくるのが読みやすさ。みなさんも経験があるかもしれませんが、膨大な検索結果を前にすると、1件あたりの閲覧時間が短くなっていきます。ですので、いかに利用者が知りたい大切なポイントを簡潔にまとめ、かつ魅力的に見えるように書くか、コンサルタント的な立場で施設側にアドバイスしていくことも重要な仕事になります。

グローバルな仕事に関わりたくて転職、周りは全員バイリンガルに!

私は大学を卒業するまで、アメリカに住んでいました。パソコンに触れたのは小学生のときで、いろんな作業が効率よくできることに素晴らしさを覚えました(笑)。また、中学生になり、国際数学オリンピアードの授業に参加したことが、数学を好きになるきっかけになりました。一般的な数学の勉強とは違い、クイズっぽく問題を解くのがすごく楽しかったんです。この2つの興味が活かせる仕事に就きたくて、大学卒業後は帰国して国内のIT系の企業に就職。そこではWebコンサルタントの仕事をしていました。

でも、もっとグローバルな仕事に携わりたかったことと、インターナショナルな雰囲気の職場に憧れて、現在の会社に転職しました。入社してわかったのですが、今のオフィスでは、社員は基本的に全員がバイリンガルなんです。それに海外のスタッフもたくさんいるので、いろんな文化に触れることができるので、毎日が楽しいですね。

宿泊予約サイトの会社を選んだのは、純粋にページを見ていて楽しいというのがありました。それにお客さんにとってもメリットになる情報が多く、人の役に立っているなという実感もあります。また、何と言っても自分が実際に旅行するときの参考にもなりますしね(笑)。ブッキング・ドットコムでは今、ホテルや旅館だけでなく、ホステルや民宿にもフォーカスしています。それに、日本人が国内旅行をするときの旅館の利用頻度はとても高いです。今後はそうした旅館や温泉の魅力を国内外の利用者にもっと届けられるように頑張っていきたいです。

【リケジョブ・オフショット】

ライブフェスに行くのが大好きです。今は一年中いろんなところで開催しているので、月に2回ぐらいはどこかのフェスに行ってます(笑)。遠いところだと韓国にも行きましたし、昨年は初めてFUJI ROCK FESTIVALにも参加しました!

(『Rikejo』2018年1月号より。一部情報は取材時のものです)