ソニー株式会社　新たな価値を生み出すリケジョ達

まずは、ソニーのダイバーシティ＆インクルージョンについてのお話がありました。
ソニーでは、ファウンダーの井深氏が「人材石垣論」を唱えられたこともあり、早くよりダイバーシティについて取り組んできました。これは、いろんな価値観の人で仕事をすることで、新しい発想が生まれイノベーションを起こすという考えで、モノづくりの会社としてダイバーシティを大切にしています。
また、ソニーにおけるダイバーシティの推進は女性に限ったことではありませんが、中でも女性の雇用や登用については日本の企業ではさきがけとなっています。1970年代には既に女性課長さんがいらっしゃったというから驚きです。現在もそういった文化は引き継がれており、女性が活躍されており、また、育児休暇制度など様々な制度や環境が整っています。
こうした女性が働きやすい職場というのは、単に女性のためにということではなく、ソニーが新しいものを創り出し続けるには、ダイバーシティの推進による様々な価値観が必要だからということで、この点が徹底しています。

いよいよ、先輩リケジョ、千葉さん、酒井さんのお二人からのお話です。
千葉さんは、デジタルカメラなどのインターフェースの開発に関わってらっしゃいます。ユーザーインターフェイスは、ユーザーの満足度を決める重要なポイント。また、女性の利用も想定して女性ならではの視点での開発取り組まれています。さらに、インドの方とお仕事をすることもあり、グローバル企業の中で、異文化コミュニケーションに苦労されつつも意欲的にお仕事に取り組まれています。理系のお仕事というとひたすらモノと向き合ってというイメージがあるかもしれませんが、多くの人と関わり、協力しながら一つの製品を作っていくのが企業での働き方です。また、なんといっても、自分の作った製品が店頭に並ぶのがうれしいとのこと、これがまさにモノづくりの醍醐味といえます。
次は、酒井さんです。
酒井さんは音響や、音声情報処理に関する研究をされています。自転車に乗りながらも音楽が聴けるようなヘッドフォンがないかと、首部分から音楽が流れつつも快適に聞けるよう仕組みを考えたり、今後の音声入力の普及を考え小さい声でも入力できる精度を上げるなど、様々な音に関するアイデアを実現するための開発に取り組んでらっしゃいます。酒井さんいわく、自分に専門性があると、いろいろな仕事が転がり込んでくると。つまり、自分の技術を様々な製品に使ってもらえる訳で、そういう意味でも、いろいろな人の出会いを大切にしつつ、自らをアピールすることが大事であるとアドバイスしてくださいました。