「ハッカソン(hackathon)」をご存じだろうか。日本では、まだなじみの薄い言葉だが、コンピューター業界で用いられる「ハック」と「マラソン」をかけあわせた単語だ。
ハッカソンと呼ばれるイベントでは、はじめにいくつか「お題」を提示するプレゼンテーションがあり、参加者(参加チーム)はそれに対して、思い思いのアイディアを出し、制限期間内(数時間の場合もあれば数日のこともある)にそのアイディアを形にしたデモンストレーションを行う。
文字通りマラソンのように、テクノロジーで解決すべき「お題」への自分たちなりの「回答」を出すため、ゴールまでいっきに駆け抜けるのだ。
今回、ご紹介するのは、米スタンフォード大学で10月30日から11月6日までに行われるハッカソン「health++」。2018年9月21日までと応募期限が迫っているが、大学生や大学院生で、芸術、医療、エンジニアリング、デザイン、ビジネス、データサイエンス、ジャーナリズムなどの多様な専門性を持つ日本代表学生10人が、往復渡航費・宿泊費無料で参加できる。
テーマは、健康医療における「affordability(低価格化)」。難解そうなテーマだが、医学分野の学生だけを募集しているのではなく、社会と医療技術を結び付ける様々な分野の学生を集めており、昨年は文系分野やデザイナーとして女子学生2人が日本代表として加わったという。
現地では、スタンフォード大学やUCバークレーの世界レベルの学生たちと交流しながらの競争となり、講師陣にはスタンフォード大バイオデザイン学科の教授陣やベンチャー投資家、弁護士、学生起業家、FDA(アメリカ食品医薬品局)の専門家など、滅多に会えないトップレベルの人々が参加している。
応募期日は迫っているが、世界の学生と自分のアイディアを競わせてみたいリケジョのみなさん、参加を検討してみてはいかがだろうか。
募集の詳細は、日本側事務局をつとめるMI3 Tokyoウェブサイト(http://mi3.institute/hackathon/)をご覧ください。MI3 Tokyoは、ヘルスケアイノベーションの促進を目的に、アメリカ西海岸のこども病院を主体として設立されたNPO MI3の日本支部です。