Q:今のお仕事に就いたきっかけを教えてください。
大学では情報科学部に進学し、プログラミングやITの根本的な仕組みを学びました。この技術を応用すればきっと何かすごいものができるはずと思い、この業界をめざしました。私の場合、大学で学んだことが直結しています。基礎は大学で学びました。
大学のCG(コンピューターグラフィック)の授業でアニメーションをつくったりして、自分でコードを書くことで、目に見えて何かができるのはすごく面白かったし、素晴らしいことだと思いました。それを企業や個人で活用することを考え、提案したいなという思いが当時から強かったです。
Q:システムエンジニアの仕事を教えてください。
私たちの仕事は「こういうことをやりたいけど、最善の策はないかな……」と困っているお客様に対して、業務を把握し、課題解決のためのシステムを提案し、活用していただくことです。最近は、どの企業もシステムに対する期待がどんどん高まっています。その一方で、限られた予算の中で、できるだけ早くシステムを使いたいという希望がありますので、それに対応していくのは大変です。常に時間との勝負というのがありますし、品質も確保しなければいけないし、使い勝手もよくないといけない……。本当に悩ましいところです。
でも困っていたお客様が、私たちの提案したシステムを導入したことによって、これまでやれなかったことができるようになったと聞いたときは、やりがいを感じますね。
Q:理系に興味を持ったきっかけを教えてください。
中学1年生のときに関数を習った数学の先生の授業がすごくわかりやすくて、面白かったからです。それで数学に興味を持ち、高校も理系に進もうと思いました。
でも中学から高校にかけて一番夢中になっていたのは吹奏楽部の活動です。吹奏楽は中学のときから始めて、私はクラリネットを担当していました。私が通っていた中学校は全国大会にも出場する学校で、休みはお盆とお正月だけというハードな生活でした。高校は吹奏楽部が強くて、大学受験に向けた勉強もできる学校という基準で選びましたし、入学した後も成績が悪いと吹奏楽を取り上げられてしまうので勉強するという、まさに音楽中心の生活を送っていました。
Q:高校時代はどのように受験勉強をしていたのですか?
部活動が忙しかったので、高校1・2年生の頃は日々の勉強は宿題ぐらいしかしていませんでした。高校2年生の3月に吹奏楽部を引退し、そこからようやく受験モードに入りました。学校が終わると、家でテレビも見ずにずっと勉強していましたね。塾にも週に2~3回通っていました。塾でも学校でも友だちと励まし合いながら勉強したことで、モチベーションが維持できていたと思います。
私は数学、物理、英語と音楽が好きで、文系の国語や社会は苦手というか、あまり興味がなかったです(笑)。でも地元の国公立大学をめざしていたので、センター試験用にすべての教科をまんべんなく勉強しましたが、苦手な国語と社会は最低限の点数を取って、数学や物理で点数を稼ごうという作戦で臨みました。
(取材・文=川原田剛 写真=井上孝明)