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Q:今のお仕事を教えて下さい。

東京証券取引所と大阪証券取引所が2013年に統合し、日本証券取引所グループ(JPX)が誕生しました。JPXはアジアでNo.1の取引所を目指していますが、取引所も世界に競争相手がいます。
 
今、日本の株式市場は外国人の投資家の比率が高くなっていますので、国内の投資家だけでなく、いかに外国人の方に投資してもらうのか、という視点でも制度設計をしています。
 
私のメインの仕事は、先物オプション取引の市場企画ですが、国内外の投資家を市場に呼び込むために制度面からインフラを整えていくのが私たちの仕事です。時には官庁に出向くこともあります。
 
 
 

Q:仕事のやりがいと大変なところは?

世界中の政治経済の動向や、投資家が何を考えているかなど、常にアンテナを張っていないといけませんし、金融や税金に関する法律などの勉強も必要となってきますので、すごく大変ではありますが、自分が常に社会の最前線の流れを見ているという面白さはあります。
 
自分のやっている仕事がニュースに取り上げられ、「あの方針はよかったね」という反応があったら、やっていてよかったと思います。
 
最近では『JPX日経インデックス400』という新しい株価指数を手掛け、昨年の11月25日にこの新指数を対象とした先物取引が開始されました。発表前から周囲の期待は高かったのですが、スタートから期待を上回る取引高となりました。私はふたりの子ども出産し、育児休暇をとっていたので途中からの参加でしたが、私の所属するチームがずっと仕込みをやっていたことがヒットして、投資家の皆さんからいい反応があって、日本の市場が世界からも注目を浴びている瞬間はうれしいですね。
 
今後は、新商品の上場と並行して既存の市場の活性化にも力を入れていきたいと思います。既存商品の中には、投資家の選択肢を広げる良い市場もありますが、日本ではまだまだ認知度の低い市場もあります。それらの認知度をいかに上げていくかというのも課題です。
 
 

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Q:高校時代はどのように受験勉強をしていましたか?

塾には行かず、基本的に学校の授業と通信教育のZ会だけをしていました。受験勉強で、本気モードになったのは、実はセンター試験のあとです。私は、自分ができる子だと高を括っていたんです(笑)。
 
ところがセンター試験の点数が、自分が思っていたよりも著しく低くて、そこから泣きながら勉強ました(笑)。センター試験から2次試験までの約1カ月間はほぼ一日中勉強していました。
 
「もっと早くから勉強しておけばよかった」と後悔しながら、本当に泣きながら勉強していたんです。
 
そんな姿を見かねた母が「センター試験の成績もよくないし、私の子どもなんだからそんなに頭もよくないんだから、気楽に行ってきなさい」と声をかけてくれました。それで肩の荷が下りて、本番のテストでは集中して取り組むことができましたね。試験当日、問題がよく見えました。
 
肩に力が入っていたらどうなっていたか……と今でも思いますね(笑)。
 
 

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Q:最後に「お金を動かすリケジョ」を目指す中高生にメッセージをお願いします。

金融業界はリケジョに向いていると思います。
 
金融業界は、以前は理系の少ない分野でしたが、今どんどん理系のシステムや効率的な考え方などがどんどん取り入られており、時代の転換期に入っていると思います。これからは理系の能力がますます必要とされる時代が来ると思っています。
 
 

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( icon-pencil =川原田剛/ icon-camera =井上孝明)