皆さん、こんにちは！
公益財団法人 日本数学検定協会の渡辺茜です。
「ん？どこかで名前を聞いたことがあるような…」と思ってくださった方、するどい！(笑)
実は、去年まで津田塾大学の数学科の学生だったリケジョです。在学中には、このRikejo記事を書かせていただきました。
さてさて、今回は、5月10日に行われた「第4回 日本数学オープン」の様子をお伝えしようと思います。2012年11月に第1回を開催し、4回目を迎えるこの大会は、年齢を問わず子どもから大人までが3人1チームとなって面白い数学の問題を解きながら優勝を目指す、数学好きにはたまらない大会です。
前回(第3回)は、Rikejoチームをはじめ、女性onlyのチームが3チームと女性と男性の混合チームもいらっしゃいました。
前回大会のレポートはこちら！
【「日本数学オープン2013 秋の陣」へRikejoチームもいざ出陣！】
【Rikejoが熱くなった日本数学オープン】
【“数学”とは“考える”こと】
今後、女性が求められる学問や業界は、数学や情報分野
“数学好き”とはいえ、“数学が得意”とは別問題。「得意ではないけど、パズルやパラドックスなどの数学は好き」という方も多くいらっしゃいます。この大会は、数学で競う大会ですが、大会の大きな目的は「数学好きが、数学を通じて数学仲間と交流できる場となること」なのです。
今回は、大手の銀行や電機メーカー、生命保険会社、などから16チームが参加を表明しました。社会人はもちろん、大学生や小学生も参加し、年齢も職業も幅広く集まりました。
…が！！！！！！
参加した48人中、女性はなんと 2人
数学好きリケジョとしては、とっても悲しかったです…(´；ω；`)
最近はリケジョが増えてきていて、「化学・農学部はリケジョがたくさんいる」「薬学部もリケジョが多い」「じわじわと工学女子も増えてきている？」な～んて言われていますが、
未来のリケジョさん！！！！！
今後、女性が求められる学問や業界は、数学や情報分野ですよ！！！！！！
断言します！！
リケジョの需要は、数学と情報にあり！！！！！
真剣に数学の問題に対峙
さて、今回の第1戦に出題された問題をチラッとお見せしましょう！
こちらは高校数学レベルの問題20問です。
くわえて、もう一つが、「3色で塗り分ける問題」。
見てわかるかと思いますが、この図形は3色では塗り分けられません。
なので、「できるかぎり」塗り分けて、“塗らない面積”の少なさで競いました。
この三色問題は、参加者からもかなり好評で「アルゴリズムを考えたい」など、試験終了後にも話をして盛り上がっていました。
お昼休憩をはさんで、第2戦！
第2戦は、ずばり「素数を探せ！」。与えられた数字の表から、3ケタの素数をルールに沿って、できるだけ多く探す問題です。
この問題では、チームのメンバーをシャッフルして行われました。
お互いに知らない人たちで3人組になっているので、最初は「初めまして～よろしくお願いします！」という挨拶からスタート。
シャッフルしたときのグループ名は、数学の記号としてよく使われるギリシャ文字です。オシャレでしょ？
いよいよ決勝戦！
その第一戦、第二戦の得点を合わせた、上位3チームが決勝戦へ！
決勝チームへのお題は…
「もし、この数式がこの世界からなくなったとしたら、10年後の世界はどうなるのか」をプレゼンテーションすること。
そして、それぞれに与えられる数式とは…
● ガウス積分
● テイラー展開
…難しいっ！！！！
決勝グループは、50分で作戦タイム。
皆さん真剣です。
3位のチームから、順番にプレゼン開始！
らまぬじゃんチーム「オイラーの等式がなくなったら…」
ほんわかトリオチーム「テイラー展開がなくなったら…」
FUJIYAMADAチーム「ガウス積分がなくなったら…」
そして、採点集計…結果発表！！
優勝は…
らまぬじゃんチーム！！！
なんと、優勝したのは、小学生6年生がリーダーとなったチームでした！！！！
「一番数学ができる人」が勝ったのではなく、「一番数学を楽しんでいた人」が優勝したのだと思います。
数学を楽しもう！
数学は、非常に難しい学問です。
だからこそ、数学は、楽しんだもの勝ち！
数学は、私たちから歩み寄れば、いつでも応えてくれます。
少しでも「数学っておもしろいよね」「数学は楽しい！」「数学ってキレイ。」って思ってくれるような女性が増えるように、私たちはこれからも活動していきます。
● ライター プロフィール
公益財団法人 日本数学検定協会
広報宣伝部 広報宣伝グループ
数学好き女子を応援します！
数学が苦手なリケジョも全力サポートしたいです。